- 『MACGYVER／マクガイバー』シーズン1第12話「ドライバー」
- MACGYVER Season1 Episode12 "Screwdriver"
※ネタバレしています。
ジャックとマクガイバーの前に思わぬ来客が現れる。それはジャックがCIA時代に公私ともに組んでいた大切な女性、サラだった。CIAの諜報員として活躍するサラは、ある情報受け渡しに関する通信を傍受したという。その偽名から浮上した人物は何とニッキで……。 (Super! drama TVのエピソードより)『MACGYVER／マクガイバー』シーズン1第11話「シザーズ」あらすじと感想 ネタバレ注意 ! 前回のあらすじと感想はこちら≫
あらすじと感想
危険地帯 世界某所
囚われたジャックは自白剤のチオペンタールナトリウムを点滴され、尋問をうけていた。ジャックはフェニックス財団に所属していることやチームのことをベラベラとしゃべってしまう。ジャックは相棒のマクガイバーが作戦通り、助けに来ると敵に言う。ドアの下から「ジャックを解放して、投降しろ」とメモが。敵はドア越しに銃を撃ち、ドアの下から血が流れるのが見える。敵がドアを開けると、無傷だったマクガイバーは敵を殴り、捕まえる。
血は赤ペンのインクとチョコレートソースで作った血糊だった。
ジャックは自白剤のせいで、ハイになって、ノリノリ。 アメリカでは死刑執行時に意識を無くす薬物として使われていた悪名高いチオペンタールナトリウムは、麻酔薬。今は製造中止で手に入れるのは困難になっているそうです。
自白剤で饒舌になり、ジャックのミドルネームはワイアットだと判明。 子どもに戻ったみたいなジャックは甘えて、マクガイバーに愛してるぞと抱きつく始末…。いろいろとおそろしい自白剤でした。
サラが現れる
ジャックは孤独死は嫌だと、お相手を出会い系サイトでさがそうとプロフィールを作成中。 ドラマの中のジャックの年齢設定はよくわかりませんが、 ジャックを演じているジョージ・イーズは1967年生まれで、50歳。50歳なのに、35歳で登録しようとしていた！！
そこに、訪問者が。家主のマクガイバーのかわりにジャックが出ると、第2話で 登場したジャックのCIA時代の元同僚で、元カノのサラだった。
サラは逃亡したマクガイバーの元恋人ニッキ・カーペンターが見つかったと伝えに来た。 CIAは情報受け渡しに関する通信を傍受。発信者はニッキ。
ジャックは、今週末に結婚式を挙げる予定のサラ抜きでニッキを捕まえようとするが、結局サラも同行することに。 ジャックは招待状を受け取っていたが、返事せず。 ふたりは気まずい雰囲気に。未練たらたらのジャックを「生殖不能にして、刑務所行きになりそう」とすごいセリフを言ったサラ…。
情報受け渡し場所 カリフォルニア某所
マクガイバー、ジャック、サラは ニッキが情報受け渡しに現れる教会を下見。 ジャックとサラはここでも結婚式のことで、言い合いに。ジャックとサラのやり取りは皮肉にも夫婦みたいですね…。
懺悔室に隠れたマクガイバーとジャック。ジャックは動揺して、招待状を捨てたと告白。マクガイバーは結婚前に気持ちを伝えるべきだとアドバイス。
ニッキが教会に現れる。包囲されたニッキはCIAのコード「アティオラ・ペティムス ブラボー7」を口にする。ニッキはテロリストではなくCIA諜報員だった。コードの Altiora Petimus（アティオラ・ペティムス）はラテン語。 英語では、 Let us seek higher things と訳されるそう。 日本語だと、「より崇高なものを追求しよう」という意味でしょうか…。
すっかり裏切り者だと思っていたニッキが実はCIAの潜入捜査官だと判明！
ニッキは半年前のコモ湖での任務（第1話）の前、CIAの潜入捜査に加わったという。
ウイルス兵器を盗んだのは、敵の組織に潜入するための作戦だった。ニッキの任務は政府内の二重スパイを見つけ出すこと。スパイは諜報機関の要職につき、「クリサリス」というコードネーム。クリサリス chrysalisは「さなぎ」という意味。 ニッキは殺し屋のマードックにマクガイバーたちが狙われたと知り、CIA連絡員に作戦を打ち切るように言ったが、連絡員は2日後、事故死。孤立したニッキはわざと通信を傍受させ、見つかるようにしたのだった。
証拠が入った箱は隠れ家にあるという。ジャックはニッキの話を疑うが、とりあえずニッキが拘束されないように本部長に内緒で進めることに。
ジャックはマクガイバーに、二重スパイはニッキの作り話かもしれないと忠告。 「目がニッキ色に曇ってる」 "I'm just saying you're wearing Nikki-colored glasses here."という表現がおもしろいですね。 ちなみに、"rose-colored glasses" 「バラ色の眼鏡」は、楽観的な物の見方をするという意味になるそうです。
マクガイバーはチーズスナックを粉々にして、ニッキのケータイから残った指の跡を検出し、暗証番号を突き止める。 暗証番号はマクガイバーの誕生日0323。3月23日がマクガイバーの誕生日のようですね。 ニッキのケータイにはCIA潜入捜査員が持っている認証コードが入っていた。
隠れ家 シエラネバダ山脈
隠れ家についたマクガイバーは第5話で渡された鍵で箱を開けるが、クリサリスが先回りし、中は空。隠れ家は取り囲まれ、攻撃される。
マクガイバーはバッテリー、切り株除去剤、消臭剤、虫よけスプレー 、火をつけた乾燥パスタをストーブに入れ、爆発させる装置を作る。 しかし、それは転がるストーブの口の中に銃を命中させないと爆発しない。 腕に自信のあるサラとジャックが撃ち、みごと爆発。どっちの弾が命中したかは、謎のまま…。
爆発で気をそらせた隙に、車へ。ニッキは腕を撃たれてしまう。
箱にあったクリサリスの証拠がなくなり、捕まえるのは困難に。マクガイバーはCIAと証明できなくなって孤立したニッキがクリサリスから逃亡資金をゆするという筋書きを思いつく。 ニッキをおとりにし、 証拠の控えがあるとだまして、200万ドルで売ると言ってクリサリスをおびき出す作戦を立てる。
ニッキとマクガイバーはヨリを戻す
高級ホテル カーメル。 とれた部屋はハネムーン・スイート。サラとジャックは気まずい空気に。
ニッキはクリサリスに脅迫のメッセージを送り、クリサリスが現れるのを待つ。
ジャックとサラはナポリの時の話をする。どっちが相手の命を多く救うか賭けをし、負けたジャックはポジターノでディナーをおごる約束をしていた。ポジターノはイタリア アマルフィ海岸の西端にあたる場所。サラはハネムーンで婚約者ジェフとポジターノに行くことになっていた。ジャックと行きたかったというサラにジャックはキスしようとするが思いとどまる。
マクガイバーはニッキの傷の手当て。ニッキは愛が冷めたフリはできなかったと打ち明け、ふたりはヨリを戻す。
マードックから情報を聞き出す
ライリーとボーザーは「クリサリス」のことを聞き出すため、第8話で登場した刑務所にいるマードックに会いに。
マードックはギュスターヴ・ドレの挿絵版で初版のミルトン「失楽園」を要求。 指定した「失楽園」を渡すと、マードックは雇い主の国際銀行の口座番号 「SA37, 41, 19, 11, 65, 14, 96, 10, 10,00,7」を言う。 クリサリスもその口座から金を受け取っているはずだと話す。マードックが要求した「失楽園」はとても高価そうでしたが、なにか思惑があるのでしょうか…。
ライリーは組織が資金洗浄に使う国際銀行をハッキング。しかし、取引記録は24時間以内に削除される設定になっていた。 おじの会計事務所を手伝っていたことがあるボーザーは金融機関には記録を保存する義務があり、紙で記録を残しているはずだと指摘。
ライリーとボーザーは盗んだ社員証の人物に変装。顔認証システム突破し、保管庫からクリサリスにつながる証拠書類をさがす。
ボーザーの特殊マスクの技術が役立つことに。でも、ふたりともあやしい…。 まだボーザーはメガネでごまかされていましたが、ライリーはつけ鼻とあごに違和感があり過ぎ…。
本部長が二重スパイだった
ホテルのロビーでクリサリスを待っていると、フェニックス財団の部隊を引き連れた本部長が現れる。本部長はニッキが話したスパイ狩りはでっち上げだという。
しかし、ライリーとボーザーは敵の組織が政府職員に3年間お金を払っているという、スパイが実在する証拠をつかんでいた。 マクガイバーはクリサリスの正体が本部長だと気付く。
本部長はマクガイバーたちの電話を盗聴して証拠のありかを知り、ニッキのケータイの電源を入れたとき居場所を知った。 その場所から隠れ家がわかるのは、本部長だけだった。本部長はマクガイバーたちより先に部隊を送り込んで、証拠を回収していた。組織から本部長の偽名で開かれたケイマン諸島の口座に送金されていることも明らかになる。 本部長は反逆罪でニッキに逮捕される。
ボーザーは「こんな闇に触れるのは、あのスノーデンの告発以来だ」と口にする。
裏切り者だった本部長…。本部長に報告せずに進めようと話し始めたときから、あやしかったですね。 全体像がよくわからない敵の組織。ニッキは組織を潰す任務に戻ることに。マクガイバーとの仲はゆっくり進めることにする。ニッキは「どうなろうともカイロの思い出がある。」と言い残す。またカイロの話が！ いったいカイロで何が？ カイロでの出来事を描いたエピソードがこの先あるのでしょうか。
運命の日 THE BIG DAY
サラの結婚式。ジャックはマクガイバーと出席。「この2人の結婚に異議のある者はいますぐ申し出てください。さもなくば永遠に沈黙するように。」と言われ、ジャックは沈黙。サラはちょっと残念そうでしたが、どことなくジャックと似ているジェフと結婚。
涙をこぼすジャックは「今週は最悪だった」と愚痴る。本部長の裏切りに、未練のある元カノの結婚が重なるのは、確かにヘビー。 マクガイバーはピザを頼んで『ダイ・ハード』の1作目を見ようと提案する。
サラが結婚してしまい男泣きするジャック…。出会い系サイトに登録しようとしていたのも、きっとサラから招待状をもらったからだったんでしょうね。ジャックが好きな映画で失恋の痛みを慰めようとするマクガイバー。 今回、クリップアートはなし。ボーザーは初公式任務で、本部長を追い詰めることに。 次の上司は誰になるのでしょう…。それともマクガイバーたちだけで任務を進めていくことになる？
登場人物・キャスト
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ドラマの中で流れた曲
- Shoop - SALT-N-PEPA
- Bridal Chorus - RICHARD WAGNER
- Keep Me in Your Heart - WARREN ZEVON
気になったセリフをPick Up
ボーザー「なんで闇に堕ちちゃったんだろう？」マクガイバー「カネか、思想かだ」
ジャック「どっちも複雑に混じってんじゃないか。 ついでに幻滅もな。 賢いから口は割らないだろう。本当のところは分からない。」
Bozer: What in the world would make her do something like this?
MacGyver: Money. Ideology.
Jack: Nah, I think it's a mixture of both, with a whole lot of disillusionment thrown in. She's smart. She's not gonna say anything. So we may never know the truth.
本部長の裏切りの理由について考えるマクガイバーたちのセリフ。二重スパイが本部長だと知って、みんなショックを受けるのでした…。
今回のマクガイバーの主なスパイ技術
- 赤ペンのインクとチョコレートソースで血糊を作る。
- チーズスナックを粉々にして、ケータイに残った指の跡を検出し、暗証番号を突き止める。
- バッテリー、切り株除去剤、消臭剤、虫よけスプレー 、火をつけた乾燥パスタをストーブに入れ、ストーブ爆弾を作る。
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